魚じゃなくて鳥GET
台風が去って、さて海の様子はどうかいな、と行ってみたら、堤防周辺の色々なゴミがきれいさっぱり無くなっていた。
替わりに堤防近くの海に面した温泉は、大量の土砂と漂着物で大変なことになっており、放送で地域の人達に清掃への協力を呼び掛けていた。
あとどうやら島の北部の方が漂着物で大変らしく、台風が去ったにも関わらず、一湊の海水浴場は当面閉鎖だそうだ。
で、釣りの方は何も釣れず。トゥルットゥルのボウズ。
一度だけあまり大きくないダツが食いついたがすぐに針から外れた。むしろラッキー。
どうも傾向として台風直前に釣れて、台風通過後には釣れないな。
さて、実は堤防先端に向かう時、船揚げ場近くに水鳥が浮いていた。
まあ浮いているのだから当然スルーしたのだが、帰りも同じ場所に浮いていて、よく見ると羽がビショビショに濡れていて、飛ぶことができなくなっているようだ、台風でやられたのだろう。
水鳥は鳥の中でもかなり体力はある方だが、このままでは羽が乾くことはないのでいつまで経っても飛べない上に、港の内側では陸に上がることもできないので、確実に衰弱死するだろう。
仕方ないなあ、鳥だけは絶対に見殺しにできないんだよ・・・いや本当に、私ほど鳥に絡まれて生きている人間って、そうそういないんじゃないだろうか。
助けた鳥も多いが、看取った鳥は本当に数知れないのだ、屋久島に来てからも、もう結構な数の鳥を葬ってやったりしている、特に力尽き掛かっている鳥を看取り、葬ってやるケースが多い。
ヨメに言わせると鳥が最期に私のところに来るんだそうだが、私自身もそれを否定できない程に多いので、きっと何かがあるんだろう。
まあそんな体質のお陰か、助けた雛を育て上げて野生に返したら、その後もずっと家に出入りし続け、外でも手乗り文鳥状態な関係が長年続くという、世界レベルでほぼ例が無い経験もできたのだが、それ以降特に、鳥にあまり警戒されない体質になった気がする。
さて、竿を車に積み、パンツ一丁になって船揚げ場から水に入る、おお、思っていたよりもだいぶ水がぬるいわい。
顔を出したまま平泳ぎで鳥のところまで行くと、鳥、明らかに困惑w
それでも抵抗らしい抵抗をせず、おとなしく手に収まり、きょとんとした顔でこちらを見た。
そのまま岸に戻り、助手席の足元に乗せるとウトウトしはじめた。
服を着て、途中、渡辺商店で釣り餌用のキビナゴを買って帰った。
ヨメチビは私の鳥体質を知っているので、鳥を保護してきてもあまり驚きはしないが、海鳥は初めてだったので興味津々、種類を調べたりしていた。
静かで暖かい安全な場所に新聞紙を敷き、置いてやると、目を瞑って本格的に眠り始めた、余程消耗していたのだろう。
野鳥なので、一応役場に電話して対処を相談してみたものの、役場では保護はできないし、島内に保護できるような施設も団体も無いそうで、対処はお任せします、とのことだった。
ううむ、いいのかそんなことで。
野鳥は、日本では法的に飼っちゃダメなんだろう?
ともあれ、無事回復して飛び立ってくれるといいのだが。
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