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フエダイ釣ろうぜ!



最初の屁理屈!


でも書いたが、屋久島ではショアから真鯛は釣れない。
船釣りではそれはそれは大物が釣れるらしいので、普通に考えればショアからでもたまに釣れそうなものだが、現実には全くと言っていいほどに釣れないのだ、不思議なものである。

がしかし、その代わりなのかは知らないが「フエダイ」がいる。
ぶっちゃけてしまうと、フエダイが食えるなら真鯛なんてどーでもいいわw、ってな位に旨いので、釣ってそいつの刺身で一杯やるのは、酒好きな釣り人であれば当然の義務である。たぶん。

ってことでフエダイ釣って食おうぜヒャッハー!

しかしルアーでも釣れないこともないのだが 、底近くにいる魚なので、狙うと根掛かりしまくって爆死するのが目に見えている・・・なのでここはエサ釣りで狙う!
私の志向から、ルアーロッドで、根掛かりせず、短時間で勝負を決められる方法を突き詰める!

* 注意:この釣り方は、冗談抜きで釣り初心者の方にはお勧めしません、対象魚の性質もあって割と危ないです

フエダイについて!


その前にまず、フエダイと書くと標準和名が「フエダイ」である純正フエダイを指してしまいそうだが、ここではフエダイ類全般として話を進める。

屋久島で釣れるフエダイ類は結構種類が多く、しかも同じ場所で同じ時に同じ餌で同じように釣っても、決まって何種類ものフエダイ類が混ざって釣れてくるので、混成の群れでいるのかなと思っている。

まあとにかく種類によって多少の差はあるものの、どれも上等な白身の魚なので、ある程度以上の大きさであれば、種類を問わずお持ち帰り確定だ。


釣り方!


さて釣り方だが、通常はキビナゴや魚の切り身等を付けてのブッ込み釣りで釣る。
まあ基本的に底の方にいる魚なので、根掛かりを考慮して捨てオモリにするのが一般的だ。
ウキ釣りでも釣れるが、エサが底近くになるようにしなければならないのが場所によっては厄介なのはご想像の通りだ、ただしその報酬として根掛かりの可能性は大幅に減る。

・・・がしかし、私としてはどっちも気に入らんのだ。

理由は、まず常々書いているように、私は根掛かりが共産主義者と同じ位に大嫌いなのだ。

そしてウキ釣りの方は底の方を釣り必要があるため、ウキ止めがどうのこうの等、ラインシステムをいじらなくてはいけないので面倒だ、却下。

そう、つまりルアー用のラインシステムをそのままに、楽してズルして美味しく頂き!な方法を考える、というか考えた。


タックル&エサ&仕掛け!


タックルだが、ルアーロッドならM以上、できればMH以上で。大きいのが掛かるとMでは厳しいかも。

リールはシマノなら#4000前後、ラインはPE1.5号以上、リーダーはフロロ6号以上をお勧めしておく。

目安として、5キロの青物を、ある程度余裕を持って釣り上げられる程度のタックルで挑むべきだ、そうでないと最初の突っ込みを止められない可能性が高くなる。

仕掛けは簡単で、リーダー先端のスナップに、ブラクリ、またはオモリ&ハリを20センチくらいのハリスに結び、セットするだけ。

エサについては、イカや魚の切り身やキビナゴ等を適当に。ちなみにイカは、目玉や肝の方が食いがいいぞ!

オモリは、んー、1号から3号くらいまででいいと思う、ハリスはフロロカーボン5号以上、まあ6~8号が無難だろうか。
ハリについては、16号~18号くらいの伊勢尼とかその辺で。即合わせが必要なので、ネムリ系の針は避ける。
もちろんオモリとハリは予備を用意しておく。

・・・なお屋久島の場合、掛った魚にGTやらクエやらが食い付いてくることがままあるので要注意な!w


現地準備!


まずは場所選びだが、原則として根掛かりを避けるための方法なので、投げずに足元に垂らすことにする、つまり足元限定の釣りとなる。
そういうわけで、場所は断然磯近くの堤防がいい。そしてなるべく潮通しの良さそうな先端の角や、そうでなかったら継ぎ目等の魚が付きそうな場所を選ぶ。

え、そんな場所で釣れるのかって?
少なくとも屋久島ではちゃんと釣れる、他は知らんけどw

まあヘタに投げても釣れるわけではないし、確実性が高い方法を採っているだけの話だ、少なくとも堤防足元は、むやみにヘタな根回りを探るより確率は高い上、根掛かりのマネジメントがし易い、根掛かりでの時間ロスはチャンスのロスでもある。

時間帯については、夜行性の魚なので、基本的には日の出前か夕方~夜間。
おススメは日の出前だが、夕方まだ明るい内や、たまに昼間でもうっかり釣れたりするので、まあその辺は適当に。
潮はやはり動いている時がいい。

重要なのはここからで、場所を選んだら、まずオモリだけを付けて垂らし、着底させてみて、そこから1メートルほど巻き上げる・・・うん、そのくらいがフエダイのタナと考えていい。
別に着底&放置でも釣れるのだが、そうしない方がいい理由が2つある。

  1. 足元でも根掛かりしまくる。着底即根掛かりとかも余裕である。Suck。
  2. フエダイは最初のアタリが激烈で、一気に漁礁の穴等に突っ込むので、少しでも底から離れたところで掛けた方がいい。

そんなわけで、根掛かり&突っ込まれのリスクを軽減するため、着底させずにそのタナにエサを留めたいわけだ。
そのために、前述のタナにオモリがある状態で、PEのバットガイド手前辺りに、油性ペンで印を付ける。
ご存知の通り、PEの素材であるダイニーマは薬品や有機溶剤に対する耐性が高く、油性ペン程度では強度低下はしないので心配すんな。

とにかく以降はその印を目印にすれば、根掛かりを避けつつ確実にタナをキープできるわけだ、これはルアー他でも色々応用が利き、非常に便利である。

なおこの印をつける作業は、可能なら底の様子が見える昼間の内にやっておいた方がいい。

実釣開始!


ってことで、用意ができたら、 ドラグをキツめに締め込んで、針にエサを付け、足元に垂らして例の印でストップ!
そしてそのまま待機・・・数分待って反応が無いようなら少し移動してみるのもいいが、そのまま同じ場所で待っていても釣れる時は釣れる。
置き竿でもいいが、どうしても反応が遅れがちになるのでお勧めはしない。

傾向としては、いれば結構すぐに食ってくる、ヘタすると1垂らし目、リールのベールを戻した瞬間にバコンとくるとかも結構ある。
逆に、粘った挙句に釣れることは少ない印象がしないでもない。

で、このアタリについてだが、このフエダイ釣りの最高の瞬間であり魅力である。
フエダイの食いっぷりは、単細胞マッチョここに極まったような脳筋っぷりで、ほとんどの場合、前アタリとか竿先が入るとか、そんな女々しいというか細けぇものは一切無い!

もうアタリだけで、フエダイか、それ以外の魚かが明快に判る。判らなかったら病院行けってなレベルだ。

文字で表すと、

・・・・・・(シーン
・・・・・・

・・・・・・ ズドッギュイィーン!

ってな感じである。
何の前振りも無く突然強烈なアタリがあり、そのまま全力全開で竿を思いっ切り絞り込んでくる、この間1秒未満。

とにかく、静と動の対比が物凄い。


アタリに関する注意!


アタリはとにかく激烈で、判ってはいても、何度釣ってもなかなか慣れないほどだ。
特に1垂らし目は、いきなり食ってくることも多いせいで、居合の達人を相手にしているかの如く「この戦い・・・先に動いた方が負ける!」みたいな妙なテンションになるw

もちろん緊張が緩んだ頃にズドンと来て、やっぱり慌てるところまでが予定調和というか当然の流れなのは書くまでもないw

特にここで書いている釣り方は、伸びがほぼ全く無いPEを使って足元真下で釣っているわけで、出ているラインは非常に短く遊びも何も無いため、この上なくダイレクトに衝撃が伝わり、大きいのが掛かると衝撃の大きさに口から少し内臓が出そうになる。注意。

トップの釣りでの水面大爆発もなかなかだが、衝撃はこちらの方が断然大きい・・・なんせ視覚等でこれからのファイトを予感させる材料は刹那も微塵もなく、それも最初からラインが張り詰めた状態から、突然に全力全開の脳筋バカな強敵とのガチバトルが始まるからだ。

アワセについては、バコンときたその瞬間に、こちらも負けずに全力全開の鬼アワセで!
フエダイの引きはメチャクチャ強く、 フッキングの次の瞬間に全力で下に向かって突っ込むので、何が何でも潜らせず、万一ラインが出たらスプールを手で押さえながらでもロッドを立てて、とにかく強引に上に持ち上げろ!

デカいと折れるんじゃないかというくらいにロッドを絞り込まれるので、エサの投入の時点でその辺の覚悟、というか心の準備をして挑むべし、この心構えをしておくことは非常に重要だ。

なおヨメさんを連れて行って目の前で釣ったことが何度かあるのだが、平穏に話をしているところへ前振りの無い突然の猛烈なアタリ&私が鬼アワセ&ロッドがバットからブチ曲がる、というのが瞬間的に進行するのを目にして、「フエダイ釣りは見ていて怖い」そうだ。

いや本当にスリルのある釣りで面白く、勝利の報酬も大きいが、釣り方と魚の性質が相まって、掛けた瞬間に堤防際で想定以上の引きをされると結構危険だと思う。
冗談抜きで、海に落ちないように気を付けて頂きたい。

この釣りの外道!


なお、私の行きつけの湯泊港では、外道として以下のような魚が釣れる。
  • ハタ類・・・旨いのでよし
  • キントキダイ他のキントキ類 ・・・旨いのでよし
  • コショウダイ類 ・・・旨いのでよし
  • オジサン他のヒメジ類 ・・・ホウライヒメジならムニエルに限ってだが旨いのでよし、他はいらん
  • アカマツカサ他、通称ヨロイダイの類・・・ウロコ取るのが面倒、さようなら
  • ネンブツダイの類・・・お呼びでない

まあ、同じエサを食う魚なら釣れてきますさ。

お召し上がり!


さて、釣れたフエダイは、新鮮な内に持ち帰って美味しく頂きましょうぜ!

根本的に旨い魚なので、刺身・焼き・煮付け他、余程バカをやらかさない限りは、どう料理しても実に旨い。
・・・この辺は、かわいい女の子がどんな髪型にしてもかわいいってのと同じ原理だよ言わせんな恥ずかしい!

なお刺身については、冷蔵庫で1晩か2晩寝かせてからの方が圧倒的に旨い。
注意としては、柵取りして置いておくのは絶対にNG!
刺身を旨く食べたいなら、丸のままラップして冷蔵庫で1~2日寝かせ、食べる直前に下ろして皮を引くことですぜ。

とにかく包丁を入れてから時間が経つと本来の旨さは期待できない、特に皮を引いて置いておくと、せっかくの旨味と風味が丸っと臭みに変わってしまうので要注意!

ちゃんと処理したフエダイ類、特に純正フエダイ・オキフエダイあたりの刺身は、それはもう反則的な旨さである。
魚に舌が肥えている我が家のチビ共は、フエダイが無くなるまで他の魚に箸を付けない・・・この贅沢者どもめ。

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