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キントキ釣ろうぜ!



最初の屁理屈!


屋久島では、メバルやカサゴの類は釣れない。
いや、全くいないわけでもないが、少なくともショアから釣り対象になるほどにはいないのだ。
カサゴの類は毎日のように釣りに行っても年に1匹釣れるかどうかだし、屋久島でメバルといえばアカハタのことだ・・・本家のメバルは見たことも聞いたこともないな、そういえば。

そんなわけで、手軽に狙える根魚はいない・・・こともなく、同様の料理で旨い魚として「イソゴンべ」と「キントキ」がいる。
イソゴンべは、まあ釣ろうとすると根掛かりが多くなる上、ゴツくて捌くのが面倒なのでパスw

そうなると狙いはキントキとなる、つまりキントキダイ・ゴマヒレキントキ・ホウセキキントキ等のキントキダイ科の魚達だが、コイツらって見た目も味も習性もそっくりなんだが、区別必要なんだろうかw

一応、よく釣れてくる代表的な上記3種の見分け方くらいは解ってはいるさ・・・見分ける必要性については全然解らないけどな!w
ちなみに屋久島では、やはりあまり区別されずにまとめて「ヘイケ」または「アカメ」と呼ばれている。

このキントキ共だが、習性を理解して狙うと簡単にホイホイ釣れる上に、吸い物や焼き魚が非常に旨いのだ。
コイツの焼いたのは長女の大好物だし、吸い物はヨメさんの大好物である。

ってことでキントキ釣って食おうぜヒャッハー!

キントキの習性!


さてこのキントキ共だが、いかにも深海にいそうな面をしているくせに思いっ切り岸近くにいて、目のデカさから明らかなように基本的には夜行性だ。
そして底の方にいるかと思いきや、かなり遊泳性が高くて中層を泳いでいることも多い。特に食いが立っている時は中層~上層を泳いでいる。

ここからが面白いのだが、コイツらはほぼ特定の場所をねぐらにしていて、昼間はそのねぐらに潜んでいて、日没頃に外へ出て思ったよりも広範囲を遊泳し、また日の出前にねぐらに戻る、という生活パターンをしている。

なぜ私がそんなことを明確に述べられるかというと、はっきりと見て知っているからだ、まあもちろん夜の海に潜ってみたわけではないんだけどさ。

実はこれはコイツらの最大の特徴なのだが、暗い時に海面をライトで照らすと、デカい目が尋常ではないくらいに金色に光るのだ、初めて見ると目を疑うほどに、とにかくよく光る。
あまりにハデに光るので他の魚と間違えようがなく、日没時には特定の場所から群れで出てきて、朝方には同じ場所に次々と入っていくのが丸判り。つまりねぐらもはっきりと判るのだ。

どうやら数十匹程度の群れで行動していて群れ単位でねぐらがあるらしく、そのねぐらが判れば、活動開始時、つまり日没時に待ち伏せが可能なのだ。(日没時がいい理由は後述)

方法論!


実はキントキは、狙えば案外ルアーでも簡単に釣れる。
朝夕に小さ目のジグ等で堤防沿いに中層~下層を探れば、結構な確率で釣れると思う。

しかし、それでは効率が悪い・・・いやこの言い方は語弊があるな。
はっきり書くと、あまりに効率のいい釣り方が他にあるので、ルアーで狙う気にならないということだ。

ここで言う「効率がいい」というのは、んー例えば「釣りたい日に、5分以内に家族の人数分だけ釣れる」みたいなレベルだ。
もちろん確率100%ではないが、キントキに限っては案外本当にそんな調子で釣れてしまうのだ・・・そう、ねぐらが把握できていれば。

そのため、まずねぐらの把握である。
そんなに難しい話ではなく、夕方に釣りに行く時にヘッドライト等を持って行き、暗くなったら岩場やテトラ周辺を照らして回り、連中がたむろしている場所を見つけ出す。

どうやらコイツらは、ねぐらから出てすぐに外海へは出て行かず、しばらくの間ねぐら周辺で固まってウロウロしている傾向があり、ライトで照らすと多数のやたらと金色によく光る眼が見えるので、このねぐら探しはその気になれば案外簡単だ。

そしてねぐらが判ったら、そこから出てくる時間(つまり日没前後)に、出てきたところを狙い撃つ。
なお朝方ねぐらに戻って来る時も狙えるには狙えるが、戻りの時はあまりウロウロせず、結構すぐにねぐらに入ってしまうので効率が悪い。狙うなら日没!

タックル&エサ&仕掛け!


タックルだが、ここで狙うキントキ類は超大物でも40センチ程度までなので、ルアーロッドならML以上ならまあ大丈夫だろう。
リールはまあなんでもいいと思う、ラインもキントキだけを考えればPE0.8号で十分だろう、リーダーはフロロ3~4号程度か?(あんまり細仕掛けは知らんのだ)

仕掛けは、リーダーの先端に固定でウキを付けるかどうにかして、とにかくウキ下を2メートル程になるようにする。
なお私は基本的にリーダーを1ヒロ程&細長いスナップ(パワースピードスナップ)を使っているので、それをそのままゴム管を通してリーダーの始まり辺りまで持っていってウキを固定し、スナップにオモリと20~30センチのハリスを付けている。

針は15号程度、ハリスは4号程度、エサについてはキビナゴを半分か1/3に切ったものが一番食いがいいように思う。
普通に釣ると頻繁に針を飲まれるので、ネムリ針にするか、ハリスを結んだ予備の針を多めに用意して素早く替えられるようにしておいた方がいい、この釣りは短時間勝負である。

なおこの釣りの問題は外道で釣れてくるフエダイ等で、その辺の大きいのが掛かってしまうと、上記のタックルでは対応しきれないことが多いと思う。
ロッドはMLでは非常に厳しい、Mでも相手次第では難しいかもしれない・・・まあ、その辺は諦めるなりより強いタックルを使うなりご自由に。

釣り方!


薄暗い時間帯の釣りになるので、ウキは電気ウキがいいが、別に普通のウキでもいい。
なぜならこの釣りは、思い切り海面をライトで照らしながら釣るので、それでウキが見えれば別にいい・・・そうキントキは、明らかにライトの光を全く気にしないのだ。

なので、海面を照らして魚の固まっている場所を探し、いたらその場に仕掛けを投入!
寄って来て、さあ食うぞというところまで、光の動きでほぼ丸わかり!w

ということで、とにかく明かりで魚が散る心配はない・・・いやむしろ照らせ!
照らして魚を探して、いる場所に、向かっている先に仕掛けを放り込め!

とにかく魚が来るのを待つ必要が無く、ピンポイントで狙えるので、先に書いたような超短時間で数釣りが可能というわけだ。

なおウキ下は長めよりも短めがいい、口の取り付け角からして、上を見て下から食い上げる習性の魚だからである、実際にウキ下がかなり短めでも、ちゃんと浮いて食ってくる。

実釣!


や、だから日没頃に行って、ライトで照らして魚を探し、いたら群れの真ん中に仕掛けを投入すれば、たぶんすぐに釣れるってばよ。
ウキが沈んだら合わせる、それだけ。
あ、大きいと結構引くぞ!

とにかくねぐら近くでウロウロしている5~10分程度が特別爆釣サービスタイムなので、その時間を外さないようにするのと、針を飲まれる可能性が高いので、釣れた魚はハリスごと交換するくらいの構えで臨むこと。

なおキープサイズは、25センチ以上が目安かなと。

お召し上がり!


さて、釣ればかりのキントキは、ちょっと独特な匂いがする・・・私はとくには気にならないが、沖縄の方では「臭い」とまで言われるようだ。
・・・ちなみにあの匂いだが、どうやら口臭らしいぜ!?w
まあとにかく、しばらくすると匂いは無くなる。と思う。

根本的に上品な風味の魚で、一番のお勧めは、開いて塩麴を塗って半日置き、塩麴を拭き取った上で焼き魚@当然炭火で。
これはマジでチートな旨さで身離れもよく、焼き魚でこれを超えるのはなかなか難しいんじゃないかと思う。

丸のまま、豆腐・ネギ・キノコ類等と合わせて吸い物にしても、独特の風味があって非常に旨い。少し生姜を入れるのがミソ。

大きいものは刺身にしても非常に旨い。
かつて某尾之間の蕎麦屋さんも、カンパチよりも旨いかもと書いていたなそういえば。
本当に旨いので、騙されたと思ってお試しあれ。

全般的な傾向としては、濃い味付けよりも薄い味付けにした方が旨い、それだけ元々の風味がいいということだ。

注意としては、ウロコがあまりに細かいので、ヘタに落とそうとしない方がいい。
そもそも皮から離れにくいので、皮まま引いてしまうなり火を通してしまってもあまり問題ない。

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