異常な気がする



どうもー、いやあ、さぼりまくってましたさ。

ちょっと仕事が忙しかったのと、確定申告があったり、チビが風邪で休んでいたり。

あとやたらと風が強い日が多く、しかも南~南東の風が続いていて南岸は釣りにくいし、しかも釣れていないらしいし、魚待にはまたサメが出たらしいし、まだ足が痛いし、読み出した長編の本が面白いしでね。
とかいいながら、まあ湯泊港限定で時々釣りには行ってたんですがね。

で、本題に入ろう。

おかしいのだ、本当に全く魚が釣れない。
何か釣れたら書こうと思っていたのだが、冗談抜きで何も釣れないのだ。

・・・あ、そこ、オマエがヘタなんだろとか言うな、泣くぞ!?
まあヘタなのは間違いではないんだがw

話を元へ戻そう。
冗談抜きで、本当に魚がいないようなのだ、回遊魚が全く見当たらない、エソ等の雑魚まで全然釣れない。
試しにエサを付けて投げてみても、全く突かれもしない・・・まあ根魚にはまだ少し早いのは確かなんだが。

湯泊港には、全く常連の人達が来なくなってしまっている。
魚待もここ最近は人が非常に少ない、足の養生のために行ってはいないが、まあ釣れていないんだろう。

海の様子はというと、この時期の風物詩である流れ藻が岸に寄って来ていて、港内まで藻だらけである。
この藻の多い時期は、回遊魚がわんさかいるもんなんだが、キビナゴはたくさんいるというのに、魚の姿が全く見えない。

沖を見ると、モジャコ漁の船が並んでいる、モジャコというのはブリの稚魚で流れ藻に付いており、つまり流れ藻はモジャコが来たことを示す。

モジャコ漁は、そのモジャコを獲って、養殖場に送るわけだ、正確には獲ったモジャコは港内の生簀で少し成長させてから本土へと送り出す。
よくは知らないが、ブリだけでなくカンパチやシマアジ、最近ではヒラマサも養殖されているようなので、その辺の稚魚も獲っているのかもしれない。
そんなわけで、なんとなく口にしている養殖のブリ等は、実は屋久島生まれの可能性が結構あるのだ。

で、ふと思い出した・・・以下は私の勝手な推測と懸念なので、興味の無い人は読み飛ばしておk。

まずこのモジャコ漁というのは、例年だとこの時期のほんの数日だけ行われるもので、せいぜい1週間そこいらで終わるものだそうだ。
ただ非常に利益が大きい漁らしく、たった3日で70万円以上になるとか聞いたことがある、とにかく現金収入の得にくい屋久島では、貴重な収入源になっているのは間違いない。
ちなみに2~3年前に当時の屋久島町の産業の資料を見たことがあるが、島全体の漁業生産高というのは5億円程だった。

5億円。
・・・ぶっちゃけ、少な過ぎて鼻水が出そうになったので、はっきりと覚えている。
いかにも海産物が豊富そうな屋久島なのだが、漁業生産高が、全島で1年たった5億円なんである。
・・・まあいいや、金額の話は本題ではない、とにかくモジャコ漁は貴重な収入源なんである、ここ重要、テストに出るぞ!

で、去年、つまり2017年。
やはり3月に流れ藻が大量に岸に寄って来て、それに伴って回遊魚がズンドコやって来て、やはり沖ではモジャコ漁が行われていた。

ここで少し考えて頂きたい。
モジャコ漁というのは、冷静に考えてみると、明らかに稚魚の乱獲である。

その目的が養殖つまり魚の安定供給を目的としたものなので、乱獲と書くと引っ掛かる人も多いかもしれないが、サバンナで生まれたばかりの動物の「赤ん坊だけ」を大量に狩って連れ去ったら、目的がどうであってもそれは乱獲と呼ばれるだろう、この辺の呼び方は、所詮は視点と感情の問題でしかない。

まして屋久島は持って行かれる側なのだ、正直、あれをやっていなければ、もっともっと魚が多いんだろうなーと常々思っている・・・というか、思わなかったら想像力が病的に足りないだろ。

で、去年だよ去年、2017年!
去年はそのモジャコ漁が非常に不調で、例年だと1週間も掛からず終わるはずの漁が、必要な量を確保するのに1か月掛ったというのだ。

流れ藻にはモジャコだけではなく、実にいろいろな魚の稚魚が付いている。
魚だけではなく、イカも卵を産むし、エビやカニ等の甲殻類の幼生も大量に付いていて、まさに海の揺り籠と呼んでいいだろう。
そんなわけで、モジャコ目的で流れ藻近くに網を入れると、養殖には関係の無い魚の稚魚も大量に混じっているわけで、その中から目当ての魚の稚魚を選別することになるのはご想像の通りだ。

しかし去年は、いくら網を入れても目的のモジャコが非常に少なく、そのために必要量を揃えるのに、例年の何倍もの時間を要したらしい。

問題は、そのために何度も何度も網を入れ、網に入ってしまう他の魚の稚魚を、大量に市場に出していたことだ。
船は燃料をバカ食いするので、数回船を出せばいいはずだったのが丸一か月にも長引いたら涙目は確実なので、せめて燃料代の足しにでもと思ったのだろう。

モジャコ以外の稚魚はヒラアジ系の稚魚が主で「アジンコ」と呼ばれ、うちでもあちこちから何度も頂いて、唐揚げにしたりして食べた・・・すでに死んでいるのだから食べるしかない。
なにしろ小さいので同定しにくいのだが、ギンガメアジっぽい魚の稚魚がメインで、サバかサワラかカツオ系なのかといった稚魚もかなり混じり、メジナ類や根魚っぽい魚の稚魚も少ないながら混じっていた。

その頃はもう叩き売り状態で、1袋100円(500グラムくらいは入っていた)とかで売られていて、Aコープにまで並んでいた上、それでも処分に困ったのか巷に大量に出回っていて、貰ったけど食いきれんから半分食べてくれ、みたいな感じで何人もの人が持ってきてくれて、冷蔵庫・冷凍庫のスペースがあっという間にヤバくなった程だった、引っ越して来てまだ年数が浅い上、あまり交流を好まないので知人の少ない我が家でさえ、だ。

それが一ヵ月も続いたのだ、これは当の魚たちからすれば、稚魚だけを狙った大量殺戮でしかないだろう。
人間であれば、3歳児未満のみを狙った大虐殺、といったところだろうか。

それだけの期間、毎日稚魚のみ大量に殺され続けた魚種は、その後どうなるのか?
その稚魚が成長したはずの世代が、乱獲によって激減してしまっているのではないだろうか?
これが人間だったら、数年後の世の中はどうなっているか。

あれから1年。
遠からず答えが出るのかもしれんね。

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